top of page

今週のひとこと

オーガニックネットワークで今週起こったこと、また、それによって感じたことなどを農場主が思うがままに綴っています。

よろしければお暇つぶし的にご覧下さい。

2025/4/26

気付けば4月ももう終わりですね。あっという間でした(笑)。なかなか野菜が生育しないという悩みは相も変わらずで、少しずつ出てはきているものの、想定とはだいぶ異なる現状にヤキモキしている日々です。最低気温が10℃を越えて来てくれるとだいぶ生育がスムーズになるのですが、まだまだ5~6℃の日が多く、来週までは同じような状況が続くかなと思います。とはいえ、季節は着実に進んでいまして、周囲の田んぼでは田植えに向けての準備が始まっています。日頃見かけないおじさん達が慣れない姿勢で肥料を撒いたり、トラクターをかけたり、草刈をしたり。高齢の親を手伝っているんだろうなと微笑ましく見るのですが、一方で果たして親が亡くなった後はこの人たちが米作りを継承するのかな?と心配にもなります。米が無い、高いと巷では大騒ぎですが、近い将来はそれが常態化すると思います。今回は、本当のコメ不足ではなくどこかで滞留していると個人的には考えているので騒ぎ過ぎない方がいいと思います。が、近い将来は確実に不足します。だって農家は減る一方なんですから。農家はもっと減っていいんだ、効率的になるからと言っている専門家がいますが、個人的には反対です。農家が減ったら日本中にある各地域(特に中山間地の自治体)は確実に壊滅します。地域が壊滅したら本来続けられるはずの農家も続けられなくなりますから。でもね、こういう危機感はなかなか共有できないんです。同じ農家同士でも全然考えてない人もたくさんいます。なぜなら、今食えてて幸せだから。今の自分だけ良ければいいのかなぁ。子供たちはどうするの?

​モヤモヤがずーっとあり続けます。

image.png
2025/4/19

この数日は小淵沢もまるで夏のような気候となりました。ようやっと野菜たちも「生育するぞ!」というスイッチが入ってくれたかなと(笑)思える顔色になってきた気がしています。グイグイ来てくれることを願うばかりです。さて、今日は畑に法政大学の先生と大学生が来てくれた話です。今年から僕らの農場の虫の調査を行ってくれることになり、2月から定期的に来ては畑に這いつくばって虫を探し、記録していくことをしています。僕らの畑にどんな虫がいて、その虫たちがどんな行動をしているのか?そして、それが僕らの栽培にどんな影響を与えているか?つまるところ、僕らの農場の栽培方法(省耕起栽培)の特性を虫という視点から評価してくれるものなのです。各圃場には気温・湿度を詳細に計測する機器が設置され、雑草があることによる変化と虫への影響も調べています。とまぁ、小難しい話はいいとして、今回は3人の学生さんがいらしたのですが、みんな虫が大好き。虫好きと言ってもタイプがありまして、サシガメ(他の虫の体液を吸うカメムシ)好き、ハサミムシ好き、クモ好きなどなど。どちらかというと内気な感じの学生さんなのですが、虫の話になると俄然しゃべりだす(笑)。好きって素晴らしいなぁと思うのです。じゃなきゃ、こんな天気のいい土曜日にわざわざ山梨くんだりまで来て畑に這いつくばらないですね。それを暖かい気持ちでサポートされてる教授にも頭が下がる思いでした。虫好きだけに限らずで、こういう若い人たちが好奇心を爆発させられる場所でありたいなとつくづく感じました。

image.png

奥で丸くなって這いつくばってるのが学生3人です(笑)

2025/4/12

底冷えが続いていて硬かった桜の蕾もほころび、8分咲きとなりました。例年、ソメイヨシノに先んじて咲き始める枝垂桜ですが、今年はソメイヨシノと同時期に咲き始めそろい踏み。お陰で桜色の濃淡が畑の周りを華やかに彩ってくれて、農作業の合間に顔を上げるとなんとも幸せな気持ちにさせてもらえます。この辺りでは、桜が咲き始めたら作物の被覆資材をはがすタイミングと言われていて、ここまでくれば低温の心配がないということなのですが、ここ数年は桜が咲いても雪が降ったり、零下の日が出たりとなかなかこれまでの経験が活かせなくなってきています。今年も暖かい日が続いているように感じますが、最低気温が低い日が多いので、野菜の生育が少々足踏みを続けている感じです。ただ、定期的に雨も降ってくれているので、この先はそこそこ順調に生育してくれることと期待しています。さて、今年はどんな年になるか。まず、気象です。読みは毎年難しいのですが、猛暑と干ばつは避けて通れないことと考えています。もうひとつは原材料費の高騰。社会情勢がますます不安定となっていることを考えれば石油製品に依拠した農業に将来はないと思います。今の農業はとかく石油製品をたくさん使う。将来のエネルギー問題も踏まえ、そこからの脱却をなんとか実現したいと思っています。とはいえ、野菜を安定的に豊富に生産できなくては農家としての存在価値はない。まぁ、難しいです(笑)でも、向かわなくては実現には近づかないので、一歩ずつ前に進めて行きたいと思います。

image.png
2025/4/5

寒い冬も明け、小淵沢も春の香りに包まれています。とはいえ、ソメイヨシノの開花にはもう少し時間が掛かり、枝垂桜がやっと咲き始めたところなので、まだまだ朝晩のストーブが欠かせません。今年の冬は例年よりも気温が低く推移しまして、随分と寒く感じられました。また、各地で山火事が相次いだことからも分かるように雨がほとんど降らずずーっと乾燥が続いていました。ただ、3月に入ってからは雪が何度も降り、畑に居座り続けるわけではないものの、畑の土にいい潤いを与えたくれたことはありがたいことでした。昨年の不耕起栽培により大いなる失敗を経験したわけですが、一方で失敗だけではない気付きも得られました。自然に任せるということは、自分たちにとって良い結果だけを与えてくれるものではない、今自分たちが栽培している野菜は決して「自然なもの」ではない。考えてみれば当然のことなのですが、15年目にしてやっと気づいた次第です。でも、だからこそ、自然の力を大いに活用するために、畑の生物多様性を高める努力をしつつ、作物の生きる力を引き出すということをできるよう今年も試行錯誤をしています。ビニールマルチを極力使わないようにしたり、これまでは天水に任せていた水やりを積極的に行ったり。そのことによりどれだけの変化があるかは分かりませんが、信じたことをやっていきたいと思います。野菜を出荷できない農家のしんどさは昨年散々味わったので、今年は野菜に追われて大変だ!!と言えるようにしたいなと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

image.png
image.png
2024/12/21

幸せな時間。

先日、うちの農場の2024年納会を狭~い事務所で行いました。ご覧の通り、ぎゅうぎゅうに詰め込んで(笑)。年齢で言えば下は34歳~上は84歳、職業でいえば、専業農家(ぼくら)もいれば、バス運転手、テーラー、韓国語教師、ピアニスト、スキーインストラクターがいるという、なんとも多様な人々の集まり。ほとんどの人が、ダブルワーク(人によってはトリプルワーク)でうちの仕事をしてくれている人ばかりです。料理は、はるばる東京から僕らの大切な友人が来て作ってくれて、なんとも美味しく、楽しく、そして幸せな時間を過ごせました。僕は、うちの農場(会社)を「関わる人達にとっての踏切板(あ、跳び箱の前にあるアレです!)」のような存在にしたいと思っていて、うちをステップにして、どんどん飛んでもらいたいのです。だから、あんなことしたい、こんなことしたいという人たちが集い、うちで働いて色々な経験や関係や機会を得て、そして旅立って欲しいと思っています。だから、僕たち自身も常に「やってみよう!」と思える勇気と機会を与えられる存在でありたいなと。まだまだ力不足ではありますが、そうなれるよう頑張りますので、来年もどうぞよろしくお願い致します!!

image.png
2024/12/14

​マタギになるか!?

厳冬期に入ってきて、勢いが増してく るのは寒さだけではありません。そうです、獣害です。食べるもの が減ってきたのか、畑に入ってくる鹿や猿が多くなってきていま す。昨日も、収穫を控えた大根が食われていたので、予定より早く 大根を収穫。「ヤツら、余計なことしかしない!」と怒りながら (笑)。獣害に始まり、獣害に終わる一年になったなぁと感じてい ます。そして、これは今年だけでなく、この先さらに大きくなる課 題だと思います。さてさて、どうしていくものか。と、そんなこと を考えている時にご近所さんから毎年恒例の「鹿肉食べない?」と いう電話が。息子さんが狩猟をやられているので、この時期になる と毎週のように撃ちに行くんだとか。ありがたい話です。シーズン 始まりには、必ずお参りをして皆で命を頂くことに感謝して猟を初 めるそうです。日本では、獣害駆除は猟友会(ボランティア)のみ なさんが担ってくれています。ただ、猟友会の高齢化も相まって、 抜本的な変化が必要になってきているのではないかと思います。自 分自身、「ただ困った」と言っているだけでなく、その解決に向け て行動しないとなとも。気付いたら、ハンターになってるかもしれ ません!(笑)

image.png
2024/12/7

師走に入り、いよいよ冬らしい気候になって来ましたね。夏からずーっと暑い、暖かい日が続いていて、このまま日本は熱帯の国になってしまうのではないか?くらいのことを言う人までいましたが、そこはやっぱり四季のある日本ですね。ちゃんと冬がやってきました。僕らも、こんなに暖かいんだからと下心を出して、12月いっぱいは野菜が採れちゃうんじゃないかと種を蒔き、苗を植えましたが、そうは問屋が卸さないようです(笑)まだ分かりませんが、僕の予想だと例年通りか、むしろ暖かかった分だけ野菜たちの耐性もついていないので何回か-5℃が来たら、それこそあっという間に終わってしまいそうです。それにしても、今年は本当に色々なことを考えさせられた一年でした。色々あり過ぎて何をどう考えればいいかが分からなくなるほど(笑)。でも、ひとつ言えることは、これまでと同じ考え方、発想では駄目だということ。多分、同じこと続けてたら続けていけない。変わらないためにも、変わることが大事。これは、虫や植物からずーっと教えられていることでもある。人間も同じってことですね。農業はやっぱり面白いです。

image.png
2024/11/30

先日、うちの畑に虫大好きのおじさん達がやって来ました。といっても、ただの虫好きのおじさんではなく、それぞれ天敵生物の第一人者や国の研究者、また大学(生命科学部)の教授など、その分野の最前線の皆さん方がズラリ。うちの畝間不耕起栽培(山梨県と山梨大学の研究事業では省耕起栽培という名称)の畑を視察することを目的にいらしゃったのです。専門家のみなさんから見るうちの畑は、どんな風に評されるのかとドキドキしていましたが、畑に入り、虫を見始めるとみんな目を輝かせて思い思いに歩き回り、とても楽しそうに話をしてくださいました。最後には、「気候変動が激しくなることが予想される中で、このような栽培方法が今後絶対に必要になると思う」という言葉を頂き、やっている方向は間違えていないと実感するいい時間でした。また、嬉しい副産物が。来年から、うちの圃場の虫について法政大学の研究室による複数年での調査実施が決まりました。あくまで仮説でしかなかった自分たちの考えが、また科学的に実証できる機会を得たということで、とても嬉しく、そして楽しみに思っています。だからこそ、僕らがやるべきことは日々種を蒔き、作物を育て、そして畑にその実績を積み上げていくことなのだと改めて感じることができました。

image.png
2024/11/23

今朝、5時過ぎに家を出た時には生ぬるいなぁと感じたので、明るくなったらすぐ収穫できる!と思い畑に。6時半くらいにちょっと葉っぱは凍ってるけど、なんとか大丈夫と思って収穫を始めると、みるみるかぶの葉っぱが白く凍ってくるではありませんか。採りはじめは大丈夫だったのに!!あまりにもパリパリしてきたので、そこで一旦断念(笑)。

いやー、こんなこともあるんですね。14年やってますが、こんな風にリアルタイムで凍っていく姿を見たのは初めてだったので、寒くて手も痛いのですが、なんだか嬉しくなっちゃいました。農家の仕事って、小雪舞う中で収穫したり、寒風吹きすさぶ屋外で大根洗ったりすることもあって、周りから見れば「とても大変な仕事ですね」なんですけど、当の本人は、わりと歌唄いながらやってたりして、そうでもないんですよね(笑)多少、Mっ気があるからかもしれませんが、寒い・暑いは当たり前って思ってるからか案外いけるもんなんですよ。

image.png
2024/11/16

今週から一気に気温が下がりそうで す。ここまでぬくぬく育ってきた野菜たちには、相当厳しい状況に なりそうです。あ、それは自分も一緒か。ということで、みなさん お気をつけて。そして、いよいよこの時期がまたやって来ました (笑)。はい、鹿・猿の襲来です。もちろん、これまでも鹿、猪、 猿と相変わらずの獣オンパレードではあったのですが、春と冬は特 に酷くなるんですよね。やっぱり、山の食べ物が減ってくるからな んでしょうか。右の写真の通り、大根がガン食いされてます。土か ら出ている大根の首の部分をガブリとやるものもあれば、葉っぱを 引っ張って引っこ抜いてガブガブしているものも。何本かかじられ た日に、電柵を張り巡らせたのですが、全く効果なし。どうしたも んでしょ。先日は、ほうれん草がやられたので久しぶりに夜の見回 りに行ったら、ちゃんと食べに来てました。その日はロケット花火 で追っ払いましたけど、その場限りですからね。春には、動物との 共生を目指してなんて無謀な試みをしましたが、相手にその気がな いから、そりゃ全く無理な話しでした。ははは。そんな話を伊賀の 有機農家友達に話したら、「種(しゅ)としては共生、個としては 食い合いという」というフレーズが返ってきて、妙に納得したもん です。ミクロとマクロの話しで、確かに人と、鹿・猿などの野生生 物は日本という枠組みでは共生してますもんね。ということで、無 い知恵絞って抵抗します!!!

image.png
2024/11/9

朝の大根収穫風景です。この時期は、寒いですが空気がキリっとして、太陽が出てくると朝もやが立ち上ってきて、なんか神聖な感じすらするくらい。でも、考えてみれば、この畑一枚にものすごい数の命があるんだよなと思うんですよね。目に見えるものだけでも、大根を初めとして、数多の雑草があり、カエルやトカゲ、さらにネズミなどの小動物、クモや甲虫類を含む、様々な虫など挙げればキリがない。でも、その下の土の中にまで思いを馳せれば、微生物の数たるや・・・。ちょっと気が遠くなりますね(笑)。陽光を浴びて、それらの命の息吹が感じられるんだから、そりゃ神聖な感じも、厳かな空気にもなるわなと妙に実感したりして。つくづく、人間が生きているというのは、それら命の積み重ねがあって初めてあるものなんだなと思います。

地球上の酸素は、植物がなければ既になくなっているはずのもので、今まだあるのは植物が光合成をして酸素を排出し続けているからなわけで、その植物は土中の微生物が活動しているから養分を吸収していることを考えると、おのずと分かってくる話です。こと酸素という観点だけでもそうなんだから、食べ物という視点でみればさらになわけで。朝の畑というのは、僕にとって人間の小ささを実感させてもらえるとてもありがたい場所です。

image.png
2024/11/2

不耕起栽培チャレンジは・・・失敗だったかなと思っているここ最近(笑)。春から夏にかけて、これからの農業は不耕起栽培だっ!!くらい思って、この栽培方法の確立に全精力を傾けてやってきておりましたが、秋になって色々と結果が見えてくると、あれ?なんだか全然作物が育ってない、できても草の中のあちこちにチョボチョボとあって、これを拾い集めて収穫してたんじゃ、およそ食べていけるわけないじゃないか!!みたいな状態になりました。やっぱりね~という声もたくさん聞こえてきそうですが、自分なりには色々と考え、仮説も立てて、これならできるかも!と思っていただけに、なかなかガーンな状態ではあるのですが、結果は結果として、真摯に受け止めようと自分に言い聞かせてます。今年の前半を思い返せば、熱病に侵されたように不耕起、不耕起と言いながら、草を刈りまくり、畝に乗せまくっていた自分が少々恥ずかしくもなります(笑)。ただ、学んだことも多かった今回のチャレンジ。その学んだことについては、また別の機会に報告したいと思います。でも、モンシロチョウが狂喜乱舞していた畑で虫食いボロクソの外葉の中にキレイなキャベツが生育しているのを見ると、うーん、まだまだ分からないなぁと心が揺れるダメな農家なのです。

image.png
2024/10/26

朝の風景。まだまだ最低気温が12~13℃くらいですが、日の出はしっかりと遅くなっておりまして、5時半過ぎても暗い感じです。なので、ここのところは諸々準備を整えて6時くらいから収穫を始めるのが流れになっています。例年であれば、その時間だと手先が悴んで痛いのですが、そうなったのは今週月曜日だけで、寒い!!という感じには至ってません。身体的には非常にありがたいのですが(笑)、いつまでも生ぬるい風が吹く畑はなんだか調子が狂います。とはいえ、野菜は順調に生育してくれていまして、特に今の気候は葉物やさいにちょうどいい。ストレスレスに畑が順番にキレイに収穫されていく様は、なんとも心地がいいものなのです。今年に入って、こんなことはほとんど無かったので、なんとも精神は穏やかに過ごせます。ははは。

そろそろ大根も出荷サイズになってきます。レタスの生育がだいぶ遅れていますが、さすがにそろそろ出てくるでしょう。となると、フルラインナップ!!年末まで一気に走り切るぞ!

image.png
2024/10/19

やっと、やっと野菜が旺盛に採れ始めました。長いトンネルを抜けた気分です。畑を見て、さぁ採るぞ~!ってなるだけで元気になるから不思議です。むしろ大変なのに(笑)。これから、大根、長ねぎ、ほうれん草、白菜などが出てくる予定ですが、このまま順調に生育してくれるのか!!と期待と不安が入り混じる日々を過ごしています。いつまでもなんだか生ぬるい、そして日中は暑い日々が続いていることが、この心境の原因なのですが、暖かいことで生育は良さそうである一方、いつまでも害虫が減らない、というか増えている感じで、植えた苗が気づいたら穴ぼこだらけなんてこともしばしばです。

キャベツ、ブロッコリーの畑には数百羽(数えられません笑。それ以上かも)はいるであろう数のモンシロチョウが飛び交っていまして、この冬はほぼ出荷できないであろうと思っています。キャべブロファンの皆様、ごめんなさい。かくいう僕も期待していただけに相当ガックリ来てますが、こんな年もある!と自分に言い聞かせています(笑)

image.png
2024/10/12

これ、何の花(綿毛)か分かりますか?

実は、レタス(サラダ菜)の花なんです。なんでこんな風になってるかと言いますと、種を採るためなんです。うちは、ある種苗会社の種採りの業務受託もしておりまして、その会社に代わって、野菜を栽培し、種を採っているんです。レタス以外にも、今年はいんげんの種を採っています。で、この実がついた花を右の大きなポリバケツ(ごみ箱)に突っ込んでバサバサと振るうと、種が落ちるのですが、この種の小さいこと(笑)。縦1㎜、細さ0.1㎜くらいで、イメージで言うと爪切り後の切り爪みたいな形状なんです。その後は、しっかりと風乾させてから、目の粗さの違うふるいに何度もかけ、小さい草や綿毛などを取り除き、扇風機で種よりも若干重い細かいゴミを除去。そして、最後にピンセットで種と同じくらいの重さのゴミを除去するという工程があります。どうですか?とんでもなく手間が掛かりますよね?(笑)もっと大きい種だとまた違うんですけど、それにしても結構大変なんです。で、この種採りの売上は?・・・決して良くはありません。うちは勉強のためにやってますが、お金のためなら絶対にやれません(笑)。でも、種子法が改悪されて久しい今、種を採っておくってとても大切だと思っています。

image.png
2024/10/5

先日のさつまいも収穫風景。10月なのに30℃近い、まるで真夏のような日にさつまいもを収穫しました。今年は、ありがたいことに豊作!!

あー、ここで胸張って「豊作」なんて書けるのは、一体いつ振りなんだろう(笑)大きい芋から小さい芋まで様々ですが、大きい芋の比率も高くて、今年はいいですよ!例年であれば、少し寝かせて甘味を高めてから出荷しているのですが、今年はそんなことも言ってられないくらい野菜がないので、わりとすぐに出荷開始です。

出荷当初は、ホクホク食感で優しい甘味。これはこれで旨い!!んです。で、寝かしたさつま芋はというと、ネットリ濃い甘味になってきます。そんな違いが味わって頂けるほど、長期に出荷できればいいのですが、どうでしょう(笑)。豊作ではありますが、せっせと出していくと、あっという間に終わってしまった!ということも間々あるので。さつまいもの変化をどうぞお楽しみください!!

image.png
2024/9/28

盗撮じゃありません(笑)。こちら、うちの無人直売所のお得意様。近くの会社で働く若い男性なのですが、10時のオープンと同時にいつも来てくれる。聞いたら会社の10分休憩を利用して来ているとか(笑)。ありがたい限りです。料理好きのようで、いつも「これはこうして食べたとか、こうやったら美味しかった」とか教えてくれるんです。毎週金曜日の楽しみにしてくれてるとのことで、なんとも嬉しい話です。まだまだ、地元のお客様に愛されるお店というほど定着できてはいませんが、徒歩で買いに来てくれる近隣の方が増えてきました。これから、高齢化が進み、買い物難民がますます増えてくるから、歩いて買いに来られる八百屋さん的存在を目指して粘り強く頑張ってやり続けようと思います。ゆくゆくは、うちの野菜を使ったお惣菜やおにぎりなんかも置けたらな~と夢は広がるばかりです。

そのためには、何よりもお客さんを増やさねば!!

image.png
2024/9/21

小さいけれど、大きな一歩です。

何かといえば、不耕起栽培チャレンジで初の収穫物です。ルッコラ。少し前までは、やっぱり不耕起栽培は無理なんじゃないかとやられてましたが、なんとか収穫まで漕ぎ着けたことで、その心持にも変化が出て

きました。まだまだ課題は多いけれど、次に進むステップとして捉えています。また、この暑さで近隣の有機農家ももれなく苦戦していて、出荷できる野菜が無いと嘆いていることを見れば、今年の夏の暑さは本当に異常で野菜ができないことの方が当然ということだと理解しています。とはいえ、農家は野菜を売ってなんぼなので、今はとにかく撒ける種をできる限り蒔く!と決めて、畑づくりと種まきに猛烈に向かっています。周りを見れば、みんな考えることは同じらしく、畑という畑に大根の種が所狭しと蒔かれてました(笑)。ま、これが農家の性ですから仕方ないですね。

image.png
2024/9/14

今日は、自然界の様々な場面に遭遇する日が多い一日でした。朝、収穫に行こうとするとお隣さんの畑でカラスが別のカラスに乗っかって猛烈につつきをしていました。あのままだと、多分殺されてしまうなと思うほどに。その後は、右の写真の幼虫。本当にキレイに擬態しています。ぱっと見では気づかずに通り過ぎてしまうと思います。どうやって、下の葉っぱに合わせた色を出せるのかちょっと調べてみましたが、メカニズムは解明されていないとのこと。で、その後うちの畑にトラクターをかけに行ったら、猿が15頭くらいのんびりお食事。畑の奥にあるクルミの木をゆすって落としては食べてます。居心地よくするのもダメなので、一応追っ払うかとトラクターで猛烈に追い込むのですが、向こうも本気で逃げるつもりもなく、一応逃げる素振り。予定不調和な自然界にあって、このやり取りだけはいつも予定調和だなと一人で笑ってました。ま、猿も一応人間の面子を保たせてくれてるんですね。で、最後にトラクターで帰っている時にカラスが長いものを加えて道路に!よく見たら首から血が出たリスでした。仕留めたのか、死体を拾ったのか・・・。みんな、それぞれ精一杯生きてるってことですね。

image.png
2024/9/7

めちゃめちゃ嬉しいことがありまして。

愛知県のスーパーさんでうちの野菜をお買い求め頂いたお客様からお電話をいただきました。はじめは「宅配セットとかやってらっしゃるんですか?」と。詳しく話を聞いてみると、そのスーパーさんは自宅から車で30分くらいかかるところで、少々遠い。ただ、うちの野菜がおいしい

から定期的に買える術はないかということでお問い合わせいただいたとのことでした。さらに話を聞くと、お電話口の方のお母様がうちの大ファンでいてくださって、とにかく味が違うと、いつもうちの野菜を探して買って下さっているらしいのです。「でも、みなさん買われているのか、いつもあまり無いんですよね。」と言うお言葉がありまして、「それについては、うちの野菜が採れてなくてあまり出せてないからなんです・・・」と返答させていただきました(笑)。最後に「お忙しいところお電話してしまってすいませんでした」と言われたのですが、こんな嬉しく力を頂けるお電話なら、いつでも大歓迎です!!大袈裟ではなく、お客様からの「おいしい」というお言葉は、何にも勝る僕らのエネルギー源なんだと改めて感じました。

image.png
2024/8/31

ごぼうがようやく出荷できるようになり、そうは言っても野菜も季節が変わってきました。秋の虫の声も聞こえ、いよいよ食欲の秋になってきそうですね。さて、念願の、そして待望の雨が降ってくれました!!

この写真は、その雨後に現れたキレイな虹。なんだか、僕の今の気持ちを代弁してくれているようだったので、思わず写真を撮ってしまいました(笑)。と言っても、これは先週日曜日の写真で、台風が連れて来てくれた雨雲はどっしりと居座り、いまだに雨が降り続いています。降らない時はずーっと降らないのに、降り出すとずーっと降ってる。なんとも、まぁ極端なことで。でも、これで土にしっかりと水が染み込んでくれたので、この先天候が回復してくれれば、野菜の様子もだいぶ変わってくれるのでは?と期待しています。9月は秋冬野菜の作付けが本格化します。大根、かぶ、ほうれん草、小松菜、ルッコラなど、蒔いて蒔いて、蒔いての日々になります。いい秋冬を迎えられるよう頑張ります!!

image.png
2024/8/24

お盆を過ぎれば一気に涼しくなって・・・というのが、今までの感覚でしたが、ここ数年、特に去年からダラダラと30℃を越える日が続いて

いつまでも暑いという気候になってきました。春に調べた13年間の気象データを見直したところ、10年くらい前までの8月の平均気温は約22℃で、去年・今年の25℃と比べると3℃くらい低い。で、いつも「子供の頃は30℃越えると大騒ぎだったよね」なんて話をするので、30年前も調べたところ、この辺りの平均気温は20℃くらい。ということは、この30

年で実に平均気温が5℃上昇したことになります。で、思ったんです。今の僕(を含むこの辺の有機農家)の栽培方法は30年以上前に就農したベテラン農家が築き上げたものをアップデートしながら続けているやり方で、言うなれば、これまで当たり前のように野菜が生産できたのは、この方々の努力の結晶のお裾分けを頂いていただけなんだなと。でも、

これからはそうはいきません。これだけ気候変化をしたらその方法は通用しませんから。ここから、本当の意味で自分の栽培方法を築き上げなくてはならないんだと。ま、すでにそちらに舵を切っているからいいのですが、改めて気合が入りました。現状を嘆いても仕方ない。さっ、果菜類の水やりしに行くかっ!!

image.png
2024/8/17

かくれんぼがお上手なんです。

何かと言えば、右の写真の大きな幼虫。緑色に青と白のストライプなんて、キレイですがスズメガ、これ手の平いっぱいに乗ってるんです。

つまり、デカい!!15センチくらいあるんですよ。写真の左下にあるルーピックキューブのようなものは、実は糞です。初めて見た時は化学肥料かと見間違えて焦ったことがあります(笑)。この糞が葉っぱの上にゴロゴロと落ちていると、このスズメガの幼虫がいる証。なのですが、これが見つからないんです。こんなにデカいのに。こいつは、まだ鮮やかな色だったので見つけられたのですが、擬態しているとナスの葉っぱに見事に溶け込んでしまうんです。だから、糞がいっぱい落ちてるのを見つけると、目を皿のようにして探すんですが、発見率は今のところ30%くらいで、見事にやられまくってます(笑)。かくれんぼが上手といえば、きゅうりやズッキーニもそうで、歩く方向によって、葉っぱの裏などにすっと隠れて全く見えないなんてこともしばしば。だから、いきなり巨大化したきゅうりやズッキーニが現れたりすると、よく隠れてたなぁと妙に感心したりして。毎日、野菜や虫とのかくれんぼを楽しんで(!?)います。夏野菜ならではの日常でした。

image.png
2024/8/10

んーーー、というのが最近の口癖のようになっています(笑)。

何かといえば、野菜の栽培がうまくいってないから。ここでずっと書いているように、今年は様々なチャレンジをしていきています。獣害との共存やら、不耕起栽培(耕耘をしない、マルチを使わない)やら、果菜類の垂直栽培やら。ハッキリ言って、これまで自分たちが考え積み重ねてきたことをゼロから見直し、意識をガラッと変えて取り組もうと。で、ここまでやってきて出てきた結果が出荷数量の激減です。今年の天

候とも相まって、まぁなんという不出来か!と。さすがに色々と悩みが出てきます。畝間不耕起栽培という僕らのやり方が曲がりなりにも成果が出て、ある程度成果も出てきてる時に、敢えてこんなにチャレンジしなくても・・・というしごく当然のご指摘もありますし。実現したい理想と、食えなければ続けられないという現実は常にあって、もちろんこ

れまでもそうだったのですが、今回はもしかしたら一番シビアかもと思ってます。でも、今はその狭間で、常にヒリヒリした感覚を持ちながらやることが大事な気がしています。進もうとしている方向は間違えていないと思うから。

image.png
2024/8/3

最近、夢中になっていることは、畑の草を刈って畝の上に敷き詰めることです。畝間を不耕起にしていることは、ここで何度も書いていますが、今度は畝を不耕起にして栽培を始めています。これまでは、作が終わればトラクターで耕耘して、マルチを張って、次の作の作物を植えて

としていたのですが、そうではなくて、畝の上の作物を片付けたら、畝間を中心とした周辺の草を刈って畝にドサッと敷き詰めます。これがビニールのマルチのような役目を果たしてくれるし、分解してくれば肥料にもなる。そうして作付けしたのが右上の写真で、これはキャベツを植えたところ。なぜ、こうなったかは書くと長くなるので別の機会に(笑)。果たしてうまく育ってくれるか!?畑準備の作業は全身を使うし、暑いしで大変なんですが、なんででしょう?楽しいんです。

image.png
2024/7/27

暑いね~が最近の挨拶となってます(笑) 畑は相変らず渇きと暑さで、野菜もぐったりしています。

先日、能登地震で被災した知人農家から、お礼状と共に収穫されたじゃがいもが届きました。日々の忙しさから、能登地震は過去のことのように感じていましたが、被災地はまっ只中であることを思い起こさせてもらいました。ぜひ、みなさんにも読んで頂きたく共有します。

image.png
2024/7/20

昨日、北海道帯広の知人農家から連絡があり、雨が全然降らなくてじゃがいもは不調だと言ってました。千葉の農家からは、春先の低温が響いてニンニクが肥大しなかったと嘆きのメールが。異常気象が当たり前になってきたと実感します。で、千葉の農家は露地野菜を減らそうか(ハ

ウス栽培を増やそうか)と言ってました。が、僕は違うと思っています。こんなに気候が不安定になっているなら、なおさら、ハウスで環境をコントロールしようなんてことは無理な話しだと思うんですよね。だって、行き着く先は工場の中で大量のエネルギーを投下した植物工場にしかならないから。それだって、電力止まったらアウト。実際、数年

前の千葉の台風の際には、大企業が建てた環境制御型のハウスが停電でハウスの側窓が開けられずにトマトが全滅してたし。人間が考えることなんて、たかが知れてるのだと思います。だからこそ、作物がこの異常気象に順応・対応してもらえるように栽培していくことが必要(自家採取もそのひとつ)で、そのためにできる限り畑に多様性を実現していく

ことなんだと僕は考え、やっています。今は、変わり者と思われてると思いますけど(笑)

image.png
image.png
2024/7/13

今年、山梨県立農業大学校から一人の実習生が来ています。卒業後は農家になる(もしくは農業生産法人に就職する)ことを目的に実習するわけで、うちの実習では実践的な農作業などを経験する予定になっていました。が、どうにも実習に身が入らない。僕らが1時間程度で終わる作業に5時間くらいかかる(笑)。で、よくよく話をしてみれば農家になるということよりも圃場の調査や、栽培の研究に興味関心が高い。じゃあ、農作業はやらないで、毎回うちの全部の畑の写真を撮って、作物や雑草、虫の変化や様子をレポートして!と言ったところ・・・人が変わったようにイキイキと快活に、どころか、主体的に考え、どんどん動くこと。あ~、好きこそものの上手なれではないですが、好きってのはすごい力だなと教えられます。彼は、作物や自然への愛情が深いうえに、着眼点がとてもいいので、僕らでも気づかない作物の変化や異常を拾い上げてきてくれることもしばしばなのですが、それによって僕らが助かっていることを知って、役に立つことの喜びを実感してくれているようで、その姿を見るのも僕はとても嬉しいのです。

image.png
2024/7/6

先日、きゅうりの整枝作業をしていたら、遠り掛かった農家の老夫婦が「いい樹じゃんね~」と言ってくれました。一度は霜にやられたこと

も知っているから、殊更に喜んでくれて。でも、僕も思うんです。いい樹になったなぁと。でね、思うんです。野菜たちも「すごいな、いいな」って思いながら接する方がいい野菜に育ってくれるんだろうなと。よく、野菜に声を掛けながら育ててます!なんてわざとらしく言う農家をTVで見ることがあって、そういうのはあんまり好きじゃないのですが(笑)。人間も同じですよね、ダメだダメだと言われりゃ頑張れない。あるがままを受け容れ、認め、褒めて伸ばす。分かっちゃいるけど、それができない。野菜には素直にできるのに(笑)。

image.png
2024/6/29

先週に引き続き、分かりにくい写真ですが(笑)

今回は、陸稲(おかぼ)を植えてみました。獣害がひどいという話をしていますが、その中で田んぼの稲は食べられないと思い至り、でも、うちには田んぼはない(やってない)ということで、畑でもできる稲=陸稲にチャレンジです。で、どうせやるなら不耕起栽培でやろう!という

ことでやり始めました。白い点線の脇に植えてあるんです。分かりづらいですよね。そうなんです。僕らも、他のイネ科の雑草と見分けがつかないくらい(笑)。草刈の時に間違えて刈りそう~と笑いながら苗を植えました。今回植えたのは農林一号というもち米の品種。年末のお餅に使えたらいいなぁという願いを込めて。さぁ、どうなることやら。他にも不耕起×穀物チャレンジがこの後もあるので、どうぞお楽しみに!!

image.png
2024/6/22

ちょっと分かりづらいと思うのですが、長ねぎ、葉ねぎ、紅大根、わさび菜の花(実)を収穫して乾燥させている写真なのです。何をしているか?といえば、種採りです。うちでは、できる限り自家採取に切り替えて行こうと心掛けていまして、やっと花が咲き、実が成熟したので収穫に至ったというわけです。畑でやろうと思うと、次の作物のために畑を片付けなくてはいけないので、なかなかここまで待てないことが多くて、今までできませんでした。で、去年から作業場の前の畑を種採り専用畑にして、いい感じに大きくなった作物をピックアップしてきて、その専用畑に移植していたのですが、その記念すべき1号の実たちなのです。今年の冬~春にかけて植えて今ですから、まぁ時間と手間が掛かります。アブラムシがつきまくってしまったものもあるので、このあと上手く乾燥して種を採れるか心配もありますが、まずはやってみよう!ということで。この種からできた野菜をみなさんにお届けできる日も、そう遠くないかな?乞うご期待です!!

image.png
2024/6/15

毎晩の獣パトロールが欠かせません。

なんでかって?じゃがいもやら、にんじんやら、とにかく色々なものが食害に遭うんです。初めは、少しくらいお裾分けしてやるかと放っておいたのですが、レタスは7割くらい食われるし、じゃがいもも、すでに3割くらい食われてきたので、さすがに堪忍袋の緒が切れました(笑)。で、夜のパトロールに出かけたら・・・いるわいるわ。鹿が6~7頭の群れ

でいるかと思えば、2m近いデッカイ猪が出てくるわで大騒ぎです。21時前後に行くのですが、毎日どこかの畑に必ずいるんです。特に多いのが鹿で、1頭の時もあれば群れの時もありまして。初日は丸腰で行きましたが、今はロケット花火を持って行ってます。ま、これもそのうち慣れてしまうのでしょうが。でも、夜に畑を回ると感じるんですよね。あ~、地球は人間だけじゃなく、動物たちの世界でもあるんだなぁと改めて。鹿や猪だけじゃなくて、キツネが出て、ハクビシンが出て、タヌキが出て来て、もう獣オンパレード。当たり前なんですけどね。それを当たり前と感じられなくなってる人間が異常になってるのかも。

image.png
2024/6/8

このたび、ご縁をいただいて東京・世田谷区立千歳中学校の畑アドバイザーになりました。僕の大学の先輩が先生をしているのですが、長らく使われていない学校の畑をなんとかできないものかと思案し、僕に声を掛けてくれました。中学校2年生を対象としたゼミナール(総合教科)で畑をやることになり、30人くらいの生徒と一緒に今年いっぱい取り組ませてもらいます。若い世代に農業のことを伝えられるいいチャンスですので、この畑を使って僕自身も中学生のみんなと一緒に色々とチャレンジをしてみたいと思います。東京のど真ん中でどんな畑ができて、どんな野菜が採れるのか。でも、何よりこれからの日本を創るであろう、感性豊かな子供たちと会うのが何よりの楽しみです。そんな機会をいただけたことに感謝して精一杯やりたいと思います。

image.png
2024/6/1

今年の天気はおかしいなぁと思ったので、過去13年分の気象データ

を拾ってまとめてみたところ、今年の3月の気温は例年より平均で2℃くらい低かったのです。で、降水量は1~4月で100㎜くらい多くて、日照時間は70~100時間くらい少ない。野菜の伸びが悪かったり、生育が悪いのはこのせいだと合点がいきました。うちは、ここ3年くらいほぼ畑に肥料を撒かずに栽培しているので、肥料分が足りないのかと思ってのですが、そうではなくて気温とお天道様が少なかったんです。お天道様が出なければ光合成ができずに体が作れないし、雨も多いので、根が酸素不足で養分吸収ができない。もちろん、肥料が最小限だからこその影響もあるのですが、それよりもトリプルパンチじゃしょうがない。今回、気象データを見た感じでいえば、今年の気候は空梅雨・夏は高温で、秋~冬に多雨となるんじゃないかと思っています。なので、その読みに基づいて作付けの方針を修正しました。さぁ、結果はいかに!!みなさん、冬にその答え合わせをしましょう(笑)

image.png
2024/5/25

鹿の襲来が止まりません!今年は、春先からずーっと鹿・猿が畑にやってきておりまして、春一番のレタスは、鹿に7割くらい食べられてしまいました(笑)。今までは電柵で囲って守ろうとしてきたのですが、電柵をしていても入られる時は入られるし、草刈の邪魔になってコストが嵩んだり、何より電気柵で囲ってまで野菜を生産することに違和感を持っていて。それよりも、野菜動物と共存する手立てはないのか?と今年から電柵を止めてフルオープンでやってみたら、上記のあり様(笑)。当然の結果ですね。でも、だからこそ学べたこともあり。なら、鹿や猿が食べないものを作付けしようと牛蒡とオクラの種を蒔きました。ところがどっこい、種を蒔いたマルチ(保温・防草のためのビニール)が鹿の足跡でボロボロ(泣)でもですね、そんなボロボロになっていても芽は出てるんです。ちゃんと。この事実は、僕らに勇気を与えてくれています。落ち込んでなんかいられません!!

image.png
2024/5/25

今年は3月の低温に、5月の遅霜と波乱のスタートだと思っていたら、今度は昨日から吹いた大風でトマトの雨除けハウスが全壊しました。結構な時間と手間をかけて建てて、今年は過去最高の出来だ!と言っていたのに・・・。その効果を見る前に大風に撃沈しました(笑)。週末の気温が下がるからと、トマトの苗をまだ植えていなかったことだけが不幸中の幸いでした。これでトマトの苗までやられていたら、ちょっと立ち直るのに時間が掛かりました。いやはや、今年のトマトは高くつくぞ~。

image.png
2024/5/25

GWも終わりましたが、みなさまどのように過ごされましたか?いいお天気に恵まれ、ここ小淵沢にも多くの観光客が来てくれたようです。

私たちの農場のエリアは地元住民地区なので、あまり出会いませんが(笑) さて、農場の無人直売所を再開しました。一昨年からやっていたのですが、毎日営業でと頑張り過ぎたので、途中からやり切れなくなって中途半端な状態で一時休業に・・・。でも、このままは良くない!と冬の間色々と考えを巡らせました。で、どうせやるならちゃんとやろう!と決意新たに「八ヶ岳有機農家の金曜やさい市@小淵沢」と銘打って再開しました。週1回だけど、だからこそ思いと力を込めて!!まだまだ認知度も低く、野菜もなかなか売れないけど、でもやっぱり地元のみなさんにも食べてもらいたい!という思いのもと農場スタッフ総動員で売り場づくり、告知を頑張っていきたいと思います。もし、お近くにお越しの場合にはぜひお立ち寄りください。お待ちしてます!! やってるよ!の赤いのぼりが目印です~。

image.png
image.png
2023/12/16

今週までは、冬と言ってもなんだか生ぬるい日が続いていて、よく分からないなぁという感じでしたが、来週からは本格的な寒さがやって来そうです。こんなことずっと言っている感じもしますが、来週からは本当に来そうです(笑)。いつも皆さんから、冬はどうしてるの?お休み?と言われますが、冬はのんびりしつつも、今作の振り返りをして、来期の計画を立てて、有機JAS認証の年次検査があり、そして決算。畑作業はあまりありませんが結構忙しいんです(笑)特に、事務作業は大嫌いなので、なかなか捗らないってのが難点!!なんだかんだ言い訳をして、逃げようと試みるんですけど、結局やらなきゃ終わらないんでね。そうこうしているうちに、1月中旬から春作の種まきが始まるから、そうなるとのんびりもしてられなくなるんです。あ、忙しくなるイメージを膨らませる前に、しっかりと英気を養わなくちゃ!!では、また来年お会いしましょう!

image.png
2023/12/9

いよいよ畑の野菜が終焉を迎えます。

例年になく早い終わりで、少々戸惑っていますが、長いことやっていれば、こういうこともありますね。畑には、猿や鹿も現れて森にも食べものが少なくなってきたことが伺えます。もうちょっと採れるはずだった

ほうれん草も、被覆資材の中に潜り込んで猿たちに食われ尽くしてました。まるで収穫したかのうようにキレイさっぱりに(笑)。今年は、そこまで獣害がひどくなかったので、お裾分けした気持ちで諦めることにしました。これで、気持ちの区切りもできました。来週で野菜の出荷は終わりにします!!

image.png
2023/12/2

今年は畑仕舞いが早くなりそうです。例年は、12月末、もしくは1月の初旬まで出荷できていましたが、今年は12月16日くらいで終わりかな?という状況です。なんせ、畑にもう野菜がないのです(笑)夏の猛暑干ばつの影響による発芽・生育不良と共に、順調に生育した野菜たちは晩秋の高温で一気に生育が進み、予定の2週間くらい前倒しで収穫がスタートしたものもありました。ということで、今は畑に残っている野菜を大事に、そしてこの先の気温の変化を見ながら予定を立てて出荷をしている感じです。猛暑干ばつの影響は、各所で聞かれまして米農家さんも収量は悪くなかったけど、等級が下がっちゃって。。。とか、平地でトマトをハウス栽培している農家さんも散々だったようです。ま、これからはこういう急激な気候の変動が当たり前と考えなくてはいけないんだと思っています。だからこその、野菜自身がその気候の変動に順応してくれる農業をしていこうと思うのです。そのための生物多様性であり、周辺環境、集落の維持なんですよね。道のりは長いですが、方向は間違えていないと思っています。

image.png
2023/11/25

今年の冬は暖冬だとラジオで言ってました。暖冬の時は大雪があるというのがよく言われることでして、2014年の大雪を思い出します。あんなことが起こらないことを切に願います。さて、写真は今のうちの畑です。畝間不耕起(畝以外の部分は耕さないこと)に取り組んで3年が経過しました。緑の青々した草が生えている部分が畝(作物を栽培する部分)で、枯草で茶色くなっている部分が畝間なのですが、一般的な農家では収穫が終わると、畑全面を耕して全体が土になります。でもうちは冬をこの状態で過ごします。こうしておくことで、冬の北風や雨で「栄養豊かな土」が飛んだり流されたりすることがないのと、棲みついている虫や生き物たちが逃げ出すことを最低限にできるからです。その甲斐あってか、畝間がどんどんフカフカになってきて、歩くたびにいい土だなぁと(笑)。野菜の出来も良くなってきているのを感じます。この先の変化が楽しみになる畑です。

image.png
2023/11/18

今週半ばから一気に最低気温が下がりまして、野菜が凍って早朝からは収穫ができなくなってきました。凍ってる時は、葉物であれば茎が、大根であれば頭の部分が半透明になるんです。その状態で収穫すると、

溶けた時に細胞が潰れてぐちゃっとなるので出荷はできません。でも、生えたままの状態だと、お天道様がしっかりとあたって気温が上がってくればちゃんと蘇生します。半透明も消えて、いつもの野菜の状態に戻ったら収穫OKの合図。野菜ってすごいですよね。人間なら凍死しちゃいますもんね。だから、その頃を見計らって収穫を始めるのですが、今だとだいたい9時過ぎ~霜がひどい時には10時くらい。でもね、5時半から始めていた収穫が一気に4時間くらい遅くなるから、作業の段取りもガラッと変わるんです。この段どりの変化が毎年のことながら、なかなか慣れない(笑)写真は今の畑の小松菜です。雑草と一緒に育つ小松菜の姿がなんとも美しいんですよ。この雑草の中に、無数の様々な生き物が生息しています。みんな寒さを堪えながら。みんなの住処である雑草は、うちの畑では冬場もしっかりと残しておきます。

image.png
2023/11/11

なんだかすごいことになっておりまして。右の写真はブロッコリーなのですが、実はこれ、一度収穫したブロッコリーの株なのです。通常、1個の花蕾を採ったブロッコリーは枯れてきてダメになってしまうのですが、この畑のブロッコリーは、収穫した茎の下から脇芽が出て、またまた太い茎に成長してまた新たな花蕾が出て来てます。こういうことがあっても、普段であれば小さい花蕾がついて花が咲いてしまうのが、この畑では、それがまた大きく生育して、2個、多いと3個採れたりしています。なんていうことでしょう!まるで打ち出の小槌(笑)。品種と気温と色々な要素が重なったからなのでしょうが、1個と3個じゃ大違い!ま、こんなことはまぐれでしかないので、これが当たり前なんて思っちゃいけないのですが、農家としては下心が出ちゃいますね~。なんて言って来年欲をかくと、大抵が失敗するんです(笑)

image.png
2023/11/4

ここ数日、日中は半袖でもいいのでは?というくらいのポカポカ陽気ですね。東京や埼玉では、ぽかぽかを通り越して「あぢ~」というほどだという声も聞こえて来ていますが・・・。とはいえ、小淵沢の朝はそれなりに寒くなってもおりまして、寒暖差の朝露がすごくて、毎朝雨合羽を着て、びちょびちょの野菜を採っています。でも、この朝露があるから、今の少雨でも作物がしっかりと生育してくれているので、感謝感謝なのです。が、さすがにもうそろそろ雨が欲しいなぁと思っていたら、来週頭は雨予報!いい感じで野菜の生育を後押ししてくれそうです。今年は夏以降の高温傾向で、野菜が全体的に前倒しで出荷できています。(野菜モリモリの出荷場です)ですので、冬野菜が早めに終わってしまう可能性が出てきました。例年は12月最後まであるのですが、今年は・・・。まだ、分からないですね(笑)この後、一気に冷え込めば生育ストップ!なんてことも十分あり得ますので。

image.png
2023/10/27

山々が黄色や赤に色づいてきました。

今週初めは、いよいよ冬が来た~というような気温でしたが、ここ最近は気温もそこまで低くなく、とても過ごしやすい、いい気候が続いています。最低気温が8℃くらい、最高気温が21℃くらい。となると、平均気温は14~15℃ということで、実はこの気温、小松菜やレタス、キャベツ、大根など色々な野菜が生育するのに最適温度なんです。なんだか、もうちょっと暖かい気温をイメージしてしまいますが、暑過ぎず、寒すぎずちょうどいい温度なのは野菜も同じなんですね。まさに今が最盛期!というところなので、どんどん生育して欲しいものです。畑に行くと思わず「お前ら、がんばって光合成たくさんしろよ!」と言ってしまいます。

image.png
2023/10/27

キャベツが採れ始め、さつまいも、里芋の収穫が終わり、こちらはいよいよ冬!!という感じです。今週日曜はぐぐっと気温が下がる予報で、朝の気温は2℃!マイナスになる可能性もありそうです。零下になる前に、なんとかさつまいもと里芋が掘れて良かった。霜が降りると芋が腐ってしまうので、ギリギリセーフでした。夏が暑かったせいか、畑は害虫が多くなっています。というか、夏の暑さで野菜が弱って、そこに虫が寄ってきていると理解した方がいいと感じています。写真のキャベツも畑の何か所かは、虫にボロクソに食われています。その個体が弱っていたということなんですよね。だから、その隣のキャベツはなんともなくキレイに育っているんです。面白いですね。というか、野菜も人間も同じで、弱ってくると病気になったり、ケガをしたりということなんでしょうね。

image.png

©2022 by 株式会社オーガニックネットワーク

bottom of page